断熱材に使われるグラスウールは密度、繊維の太さの違いを理解することが重要 truss

今日は断熱材に使われるグラスウールについて選択するときに気をつけておくべきポイントを書いてみます。

建材選択クラウドtruss(トラス)では主要グラスウールメーカーである旭ファイバーグラス、マグイゾベール、パラマウント硝子の各社の製品の全体像を理解し、それぞれからどのような製品が発売されているのか、それがどのように違うのかを簡単に理解することが可能です。

 

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[ これは 建材選択クラウド truss の断熱材検索画面です ]

 

上記は建材選択クラウドtruss(トラス)の断熱材の選択画面で縦軸が熱伝導率、横軸が公表されている設計単価になります。それぞれのメーカーで公表されている数字は指標が違っていることもあり、50tあたりに換算した価格と成っています。

グラフ上の一つ一つの点が各断熱材メーカーが製造販売している製品になります。性能と価格で全体的にどのように分布しているかが簡単にわかると思います。

点の色の種類によって断熱材の材料の種類が異なっています。断熱材には今回取り上げているグラスウールだけでなくロックウールやポリスチレンフォーム、フェノールフォームやウレタンフォームなど様々な種類があります。それぞれの種類毎に複数のメーカーが存在し製品を販売されています。

その中でグラフ上のピンクの点がグラスウールになります。グラスウールはその他の種類の断熱材に比べて点の数が比較的多いと思いませんか?

実は、

グラスウールは密度ごとに製品が異なります。

 

密度が増えるに従いグラスウール中の空気室がより細分化されるので、断熱性能が良くなります。(※密度とは1m3当りの重量kgのことです)

[ 引用元:  硝子繊維協会HP ]

 

密度のバリエーションは大きく 10K, 24K, 36K, 48K, 64K, 80K, 96K  ( K=kg/m3 ) と段階的に分かれます。どの程度の密度の製品を選択してやるかがとても大事なことになってきます。おそらく多くの設計者や施工者の方は過去に習慣的に使っている密度を図面に書いてしまいがちかと思うのですが、これだけの種類の製品をメーカーは作ってくれているのです。求める性能や建物が建てられる場所、どの程度の壁の厚さにするか、によってこれを変えてやる必要があります。

 

具体的にどの程度の密度の製品を選べば良いかというと、大まかには

  • 住宅用グラスウールは48Kまでの製品でそれなりに十分
  • 48Kを超えると工場や倉庫などかなり高い断熱性能が要求される産業用グラスウール

となります。

 

グラスウールは硝子の繊維でその間に空気層を構成することで断熱性を発現しているわけですが、繊維の密度が濃ければ濃いほどその間にある空気は流れるのが遅くなり断熱性能が高くなります。ただ、密度が100Kを超えるあたりから性能があまり上がらなくなるようです。

 

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また、

断熱性能は繊維の太さでも変わるようです。

 

グラスウールの密度が同じでも、繊維の太さによっても断熱性能が変わります。繊維の太さが細くなると同じ密度でも繊維の本数が増える為、グラスウール中の空気室がより細分化され断熱性能が高くなります。

[ 引用元:  硝子繊維協会HP ]

 

繊維の太さは、

  • 通常のグラスウール  :  平均7~8μm程度
  • 高性能グラスウール  :  平均4~5μm程度

となります。

 

高性能グラスウールは建材選択クラウドtruss(トラス)の断熱材の種類でも通常のグラスウールとは違う種類として考慮されておりグラフ上でもピンク色ではなく濃い赤点となっています。

 

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上記を見るとピンク色のグラスウールと濃い赤色の高性能グラスウールの点がどのように分布しているかを見ることができ、性能は高くなっていますが、全体的に価格は高くなっていないようです。コストパフォーマンスが良さそうですね。

現在もかなりその傾向はありますが、今後はさらに高断熱、高気密の建物が求められていくことは法的にも、建て主や建物を使う人たちの要望からしても当然になってくるように思いますので、高性能グラスウールを是非検討してみてください。

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