起業文化は色々な業界に優秀な人材を供給する機会になったのかも。 kubota

僕が大学を卒業したのは2005年。当時は優秀な学生は外資系投資銀行やコンサルに就職する傾向が強く、彼らは1,2年からそれを見越してイベントを企画していました。

慶應を拠点に活動していたwaavがやっていたkingやovalと言ったコンテストが一番有名だったように思います。ロジカルシンキングという言葉が流行っていた時代です。

高校や大学がただ大学入試の難易度を元にその価値を判定されてきたように、企業もまったく同じ基準で評価されていた時代。これといったやりたいことがない人間が世の中の大半であるので、他人からよく見られるという基準でどの仕事をするか、を選ぶ要素がとても多かったのだと思います。

スタートアップを立ち上げるということはできるだけ最先端のところや競争の少ないところ、自分が得意なところに目をつけざるをえない。そのため、サービス立ち上げの方法論は曖昧ながらも一般論的に共通している部分はあるけども、取り組んでいるマーケットは様々になってきます。

取り組んでいるマーケットに順位はなく、そこにどれだけのインパクトを与えられる可能性があるか、ビジョンがどれだけ優れているか、オペレーションがどこまで磨きがかかっているか、で評価される世界。会社を設立した後に付き合う人たちも以前の価値観で言えば、下に見られていた領域の人たちであることも多くなるように思います。(実際上下なんてないんですが、なんてシンプルな世界だったのでしょう。)

最近感じることは世の中は本当に全てが連動していて、一部のエリートが同じところに集まっていてもそこから波及する変化はごく一部であること。様々な領域でその変化を認識し、いろいろな人に伝え、自分が先頭に立って実行していく人が分散して存在していることがとても大切である事。もちろんそこから発信される新しい変化もある。

将来起業したいという人はもしかしたらレガシーな業界で将来起業するために勉強をしたいという理由で働き始めるかもしれないし、違う領域から移ってくる事もあるかもしれない。そういう事がおこるきっかけになっているのかもしれないなと感じています。他人からどう見られるかより自分が何を世の中に提供したいか、何をしている時にワクワクするかを重視するきっかけになったということですかね。