「仕組み」仕事術 kubota


お会いしたことはないけれど、泉正人さんが2008年に出版された本。今読んでも素晴らしい。内容は同じことが書かれている本があるかもしれないけれど、時々読み返す数少ない本で、正直会社のメンバーにも読んでほしい。

わかってしまえば単純な作業であっても初めて行うことはどうして良いかわからず時間がかかってしまうことがある。できるだけ具体的に行う作業をまとめておけば、その迷う時間が圧倒的に少なくなるので生産性が上がるし、作業をする人にストレスがかからない。現在組織を拡大していく段階になっているので、人が増えるごとにかかる負荷を考えるとマニュアルを丁寧に丁寧に整備しておくことが順調な組織の拡大につながる。

この本はちょうど働き始めた当初に買って読んで本当に参考になった記憶がある。当時は企業買収の仕事をしていたのですが、アシスタントの方にいろいろ手伝ってもらわないととても業務をこなせない状況だった。そのため、お願いする人にいかにストレスをかけずに着実にお願いしたことをこなしてもらうことが大事だった。

この本のおかげで、アシスタントの方々からちゃんとまともに指示を出してくれる人と言う評価をもらうことができ、サラリーマン時代は充実した仕事をさせてもらった。(女性の力は偉大です。感謝しかないです。)もちろん、なぜ、何のためにこの作業をやるのかの説明があるのが前提ですね。

職人的に優秀な人ほど地道なことをがんばれてしまうので、中々誰でも同じことができるようにマニュアル整備をしない傾向にあるように思うけど、これは大きいことをやろうとするととてつもなく大きい障壁になる。日本全国の人に美味しいハンバーガーを低価格でを成功させたのがモスバーガーだけど、これは完全なマニュアル化に成功した事例。一流の職人は1つの店舗で1日に100人くらいに最高に美味しいけどそれなりに高いハンバーガーを提供することしかできない。もちろん一流の職人を目指すのであればそうで良いのだが、多くの人に届けたいサービスの場合それで良いのか。ごく一部のわかる人たちに届けたいサービスなのか、たくさんの人に届けたいサービスなのかでとる方法は明確に違ってくる。

弊社のサービスは地味なことを積み重ねることでたくさんの人に使ってもらって価値を生み出す仕事なのでここは避けては通れない。まずは自分でやってみないといけない。頑張ろう。

最近もう一度書き直したバージョンが発売されていたみたいですね。読まないと!
取り入れられるところは取り入れる。無理なものは諦めますが(笑)